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    かけはし2021年1月25日号

新自由主義では生命守れぬ


1.18

第204通常国会がスタート

予算国会開会日行動



 1月18日、菅政権の下で、初の予算国会となる第204回通常国会が召集された。この日、12時から衆院第2議員会館前を中心に、「いのちとくらしと雇用・営業をまもれ! 共謀罪廃止!改憲手続法強行するな! 改憲反対! 1・18国会開会日行動」が行われた。
 去年までの「予算国会」開会日行動と異なり、コロナ禍での通常国会であるため。時間を30分に短縮しての行動となった。集会には感染に最大限の注意をはらいながら450人が参加した。

コロナに対し
無策の菅政権


司会は、総がかり行動実行委員会の菱山南帆子さん。
主催者あいさつは「戦争させない1000人委員会」の藤本泰成さん。
「菅内閣への支持率は急速に低下している。コロナ対策は後手後手を繰り返し、私たちの生活のことなど何も考えていないことが明らかだ。官房長官のころから彼はまともな答弁をしてこなかった。Go To Eat やGo To Travelのキャッチフレーズは感染症の拡大をもたらした。重症患者のための病院ベッドがこの期に及んでなくなっている。新自由主義では命を守れないことが明らかになっている」。
「無策の政治がコロナを理由に私たちの自分を縛っている。今こそ新しい政治、新しい政府をつくろう」。

宮古島市長選
に勝利の報告


国会議員からの発言の最初は社民党の福島みずほ参院議員。福島さんは「第204通常国会を国民の生命を守る国会へ、菅政権を終わりにする国会へ」と呼びかけた。福島議員はさらに菅内閣への支持率が4割を切り、日曜日の沖縄・宮古島市長選で自民・公明推薦で現職の下地敏彦を破って、立憲民主・共産・社民・沖縄社大推薦の座喜味一幸候補が当選したことを報復した。
福島さんは、この結果は「菅政権の終わりの始まり」が早くも表面化したことと捉え、「GO TO」キャンペーンに1兆円もの予算を浪費し、医療を破壊する一方で、「敵基地攻撃能力」のために多額の予算を浪費し、コロナ関係で「入院拒否」した人に罰金や1年以下の懲役を科す、などのとんでもない動きに警戒するよう呼びかけた。
日本共産党の山下芳樹参院議員は「医療崩壊」をもたらした菅政権の責任はきわめて重大だ、と訴えた。さらに「GO TO」キャンペーンで全国にウィルスを撒き散らした菅政権には、「政府としてのポジティブな政策は何もない」と厳しく批判した山下さんは、PCR検査の拡大、感染者への十分な補償を強調するとともに、あたかも被感染者が「責任者」であるかのように「罰則」を課す動きにも警告を発した。
「沖縄の風」の伊波洋一参院議員は、「宮古島市長選で4期目を目指した現職市長が破れ、昨年まで自民党県議だった座喜味候補を支持して野党が共闘し、勝利した。宮古の風を沖縄、全国に吹かそう」と訴えた。

団結し健康と
生活を守ろう


共謀罪NO!実行委の宮崎俊郎さんが続いて発言に立った。宮崎さんは「デジタル化関連法案」への反対をアピール。「デジタル庁を何のためにつくるのか。私たちの生活が便利になる、というものではない。デジタル庁の下に『標準化・統一』され、データ管理が行われることで、住民の管理・支配が強化されていくことに批判の声を」と呼びかけた。
立憲民主党の近藤昭一衆院議員は、「すべての人の声に耳を傾け、現場からの訴えを大切にしよう。現場の声を大切にしていこう。政府の本音は『いま国会を開きたくない』ということにあるようだ。野党は感染している人の発見に力を注ぐことを求めたが、政府はそれに応えようとしていない」と批判した。
改憲手続き法をめぐる動きに関して、吉田健一弁護士が発言。吉田さんは「改憲手続き法案の審議を許してはならない。『敵基地攻撃能力』の獲得によって攻撃的な軍拡が強化される。改憲国民投票を衆院選挙と同時にやる、という動きも出ている。改憲手続き法の根本問題は、放送について無制限、公務員の関与問題などいっぱいある」と警告を発した。
「新型コロナ」問題に関しては、医療関係者からの発言。「年末年始」を通じて入院した人びとの数は昨年の1・5倍になっている。100か所以上で入院が断られた、と救急隊の人から話を聞いた。患者が医療機関にアクセスできない、という深刻な状況がある。「PCR検査の抜本的な拡大が必要だ。不要・不急の軍事費をやめて、命と暮らしを守る予算が必要だ」と呼びかけた。
菅政権の「無為無策」は、政権支持率の急落をもたらしている。医療は「自己責任」ではない。「軍事費を減らして医療に回せ」という伝統的アピールは実際的意味を持っている。
何よりも人びとの命、健康、そして雇用と生活を守るために労働者・市民は団結して闘おう。こういう危機だからこそ労働者・市民の連帯が必要だ。改憲手続き法制定なんてもってのほかだ。       (K)



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